これから資産形成を始めてみようかなと考えている方や、最近始めてみた方、すでに何年も取り組んでいる方もいるかと思いますが、資産形成を始める前に最低限知っておきたいことがあります。
人生の悩みの9割は「お金」と言われることだけあって、個別でご相談を受けたり中々お金についての悩みは尽きないようです。
人生100年時代と言われている今の世の中で、老後を含めた人生設計は必須となっています。その中でお金は必要最低限あればいいと仰る方もいれば、ゆとりのある暮らしを望んでいる方も様々な方がおられますが、共通して言えることは、「お金と上手に付き合っていく」ことにあると思います。
お金と上手に付き合っていくためには、どのようなことが必要なのでしょうか?
それは、現状を知り、目標を立てること。
例えば、「60歳までに5000万円の資産を作る!」と決めたとしても、今の現状がどのような状態かが分からないと目標の立てようがないからですね。
Googleマップで目的地の設定ができるのは、出発地が分かっているからなので、これと一緒ですね。
目標と現在地をセットにして考えると、60歳までに5000万円の資産を作るためには今の自分だとどのようにすればいいのかが分かるのです。
なので、これから資産形成を始めようとしている方やお金について考えていこうと思ってる方は、まず支出の見直しをすることをお勧めします。
もし仮に、
毎月3.5万円節約できたら・・・
固定費の見直し、支出の削減を行い、仮に毎月35000円節約できたとしましょう。
その35000円を投資に回し、毎月35000円の積立で資産形成を25年行った場合、25年後にはいくらの資産になっているでしょうか?
答えは、約3300万円。(※ 手数料や税金は含めず年利8%で複利運用した場合)
楽天積立かんたんシミュレーションにて計算。
積み立てたお金(払い込みした元金)が「1050万円」、運用で増えた金額が「約2250万円」というシミュレーションになりました。毎月35000円の節約が結果的に25年後には約2250万円を生み出したことになりますね。
ちなみに毎月1万円の節約分を積立に回すとどうなるでしょうか?楽天積立かんたんシミュレーションで計算してみます。
結果は、約950万円。25000円の差が約1300万円の差を生みます。
固定費の見直しや支出の削減を行い、節約できたお金は貯金するのもいいですし、こうして資産形成に回すのもいいでしょう。
正直なところ、固定費の見直しや支出の削減に取り組むことは、面倒なんです。面倒なんですが、やるのとやらないのとでは全く違った未来が見えてくるかもしれませんし、ライフプランにおいて家計でどのようにお金が回っているかを可視化することは、とても大事なことですので、ぜひ取り組んでみてください。
ただし、固定費の見直しや支出の削減は細かくやる必要はありません。ざっくりでもある程度可視化することによって効果があります。
実際にやってみると細かく項目を出したくなりますが、細かすぎると入力も大変ですし疲れてしまいますので、以下に挙げる代表的な項目だけでも十分です。
項目分けの基本
あまり細かくしすぎると管理や入力が大変になりますし、逆に全体が見えにくくなってしまうので、基本となる項目分けをご紹介します。
基本の6項目 | |
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住居費 | 家賃や住宅ローン、固定資産税など |
食費 | 自宅での食費や仕事先、外食などの食費 |
衣服費 | クリーニング代、スーツ、鞄、靴、日常の衣服など |
水道光熱費 | 電気・ガス・水道 |
通信費 | 携帯電話の通信費、自宅や持ち歩きWi-Fi等のプロバイダー料 |
日用品・医療費 | 洗剤・ティッシュなどの日用品、病院の治療費や薬局で購入した薬など |
必要に応じた項目 | |
車関係 | 駐車場代・ガソリン代・保険料など車に関わる費用 |
娯楽・交際費 | 外出や外食等の費用、本や映画などもこちら |
交通費 | 電車・バスなど移動に使う費用 |
保険料 | 生命保険、損害保険など |
税金・社会保険料 | 会社員なら給料から天引きなのでここでは不要 |
子ども関係 | 給食代や教科書代など(学費等の大きな支出は別で把握) |
その他 | セミナー受講料や家電製品の買い替え、祝儀や香典など上記に当てはまらない不定期な支出 |
以上が基本となる項目です。
多少の記入忘れがあっても気にする必要はありません。正確さにはこだわらない方がいいでしょう。ここで付けた家計簿はあくまでも参考資料ですので、大まかな支出が把握できればOKです。
また、家計簿は記入してもほったらかしでは意味がありませんので、1ヶ月ごとに見直す習慣を付けることが大切です。
そして家計簿は記入するのが面倒になってしまうと三日坊主で終わってしまいますので、手早く記入するようにしましょう。
今は便利な家計簿アプリがたくさんありますので、そちらを活用してもいいですし、Excelを使って家計簿計算シートを自作する方もいらっしゃいますので、ご自身で使いやすいものを選んでみてください。
以下で主な見直しのポイントを挙げておきますので参考にしてみてください。
見直しのポイント「住居費」
家賃や住宅ローンは手取りの30%以下が目安。これを超えてくるようだと賃貸であれば引っ越し、持ち家であれば住宅ローンを見直してみましょう。
見直しのポイント「食費」
家賃や住宅ローンは手取りの30%以下が目安。これを超えてくるようであれば、外食の回数や金額を確認してみましょう。
見直しのポイント「衣服費」
スーツや冬物のコートなどは大きな出費となりますので、生活費とは別で予算を決めておくといいでしょう。
見直しのポイント「水道光熱費」
電気は電力自由化でプランを変更すると年間を通して節約できます。電気代はガソリン代や通信費といったセットで安くなるものもあります。また家電製品は古いものだと電気代が高くついてしまうので、省エネ性能の高い製品に替えるのもいいかもしれません。
見直しのポイント「通信費」
スマホ通信費は格安SIMに替えれば大きな節約になるのと、大手キャリアも新料金プランが登場したばかりですので、確認しましょう。
見直しのポイント「車関係」
保険の補償内容を見直すことで節約につながることがあります。乗る頻度や運転者の範囲など意外と無駄になっているケースもあります。駐車場代も許容できるのであれば今より安い駐車場を選べば大きな節約になります。
見直しのポイント「保険料」
固定費の見直しで必ず取り組みたいのが保険の見直し。貯蓄性の生命保険の保険料は目に見えない様々なコストが入っており、費用も多額に「なる分とても効率が悪くなってしまいますので、「保障は掛け捨て・貯蓄は別の金融商品」と分けて考えるのがいいでしょう。
まとめ
固定費の見直しや支出の削減をしようと家計簿をつけることは、自身の支出傾向や無駄に多く払っているお金を取り戻すためや、その浮いたお金に働いてもらう上でとても大切なことです。
ただ、最初はとっつきにくいこともあるかと思いますし、面倒と思うこともあるかもしれません。そんな時はざっくりでいいので上記の表を参考にパッと思いつくところだけでも埋めてみてください。
家計の見直しを行なった結果、毎月5万円の節約に成功した方もおられますし、その浮いた5万円に働いてもらえば一家の大黒柱をもう1人作ることができます。
その浮いた5万円に働いてもらって、25年後どうなるか。ぜひ楽天積立かんたんシミュレーションで調べてみてください。きっと驚くと思います。
それでは。