かつては銀行にお金を預けておくだけで、8%もの金利が付いていた時代もあったので、共働きをする必要がなく、働くお父さんは「一家の大黒柱」と呼ばれていました。
今はというと、銀行にお金を預けていても増えず、一家の大黒柱を2人以上作る必要が出てきたので、共働きが普通になりました。
資産形成を行うにあたって、銀行預金では金利がほとんど付かず、今の時代には合っていませんね。
昨今のコロナ渦で、投資(お金を働かせる)、副業・複業(収入を増やす)のニーズが高まり、証券口座の開設数が急増している中、相談も多く頂くようになりました。
- 投資=詐欺
- 投資=リスク、危ない
といったイメージがありますが、これは知識不足の問題で、正しい知識を身に付けると詐欺からご自身の身を守る武器になると同時に、ご自身に合った選択をすることで、お金に困らない豊かな人生を送ることができるようになります。
そう、知っているか知らないか、だけの問題なのです。
この記事では、ニーズが高まっている『投資信託』について簡単に解説します。
早速見てみましょう。
投資信託とは
投資信託とは、文字通り、信じて託す投資です。
投資信託は、「ファンド」とも呼ばれ、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、その資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が国内外の株式や債券や不動産などへ分散して投資・運用する商品です。
投資家それぞれの投資額に応じて、利益が還元される仕組みです。 株式や債券を買う場合は、まとまった資金が必要ですが、投資信託は1万円から購入できるものや、ネット証券であれば100円からも始めることができます。
また、毎月一定額で積立購入もできるので、リスクをさらに軽減できます。
メリット
- 少額から始められる
- 分散投資なのでリスクを軽減できる
- 運用のプロが運用する(ファンドマネージャーによって運用成績は異なります。つまりプロの腕が試される。)
- 経済や金融リテラシーが上がる
- 情報公開で透明性が高い
- 個人ではハードルの高い投資先へ投資できる
デメリット
- 手数料がかかる(運用を任せる為)
購入時:販売手数料
売却時:信託財産留保額
保有中:信託報酬 - 運用は投資家の意思は通らない
- タイムリーに売買できない
- 元本保証なし
- 解約できない期間がある
投資信託には「2つの型」がある
投資信託には、「会社型」と「契約型」の2つの型があります。
会社型
運用目的で設立した会社に資金を集めて投資・運用するタイプで、不動産投資信託(J-REIT)があります。
契約型
日本のほとんどは、こちらの契約型です。
委託会社(委託者)と受託会社(受託者)が信託契約を締結し、そこで生じた受益権を分割した受益証券を、販売会社(金融機関)から投資家(受益者)が購入するものです。
投資信託の分類
投資信託は、運用対象や解約の可否などで、いくつかのタイプに分けられます。
運用対象:
運用対象に株式が入っているかいないか
- 株式投資信託
株式を組み入れることができるのが特徴。株式を組み入れなくてもいい。公社債を組み入れることもできます。 - 公社債投資信託
株式を一切組み入れることができない投資信託。国債、地方債などの公社債が運用の中心になります。
追加設定(追加購入)の可否:
いつでも購入できるかできないか
- 追加型
オープン型とも言う。いつでも購入できるタイプ。 - 単位型
ユニット型とも言う。募集期間のみ購入できるタイプ。
解約の可否:
満期時に解約できるかできないか
- オープンエンド型
いつでも解約できるタイプ - クローズエンド型
満期まで解約できないタイプ。市場で売却する。
投資信託の運用方法
投資信託の運用方法は、「パッシブ運用」と「アクティブ運用」に分かれます。 運用は、パッシブ・アクティブ共に、運用の目安や運用成果を測る為の基準(ベンチマーク)に運用されます。
パッシブ運用
日経平均株価や東証株価指数など、予め定めたベンチマークに連動することを目指す運用スタイルです。インデックス運用とも言います。
アクティブ運用
ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用スタイルで、パッシブ運用より運用費用が高めです。
アクティブ運用の4つの手法
- トップダウン・アプローチ 経済・金利・為替など、マクロ経済の同校から判断し、個別の銘柄選定を行う運用手法。上から下へいく手法。
- ボトムアップ・アプローチ 個別企業の調査・分析に基づいて企業の将来性を判断し、投資判断をする運用手法。下から積み上げていく手法。
- グロース投資 グロース(成長)が期待できる企業に投資する手法。
- バリュー投資 バリュー(価値)がある企業に投資する手法。割安と判断される株式に投資する。
投資信託のコスト
投資信託を行う際、投資家が負担するコストがあります。コストには以下のようなものがあります。
購入時手数料(販売手数料)
購入時に販売会社に支払う費用。手数料無料の投資信託は、ノーロード型(ノーロードファンド)と言われます。
信託報酬(運用管理費用)
投資信託の運用や管理の対価として、投資信託の保有期間中、信託財産から日々差し引かれる費用。
信託財産留保額
投資信託を解約(中途換金)する際に支払う費用。証券等の換金に係る費用等を解約する投資家にも負担させ、受益者間の公平性を保とうとするものです。 (※上場投資信託(ETFやJ-REIT)では、購入時手数料や信託財産留保楽はありません)