日本国民にとって永遠の課題ともいえる「年金問題」
- 自分は将来しっかりもらえるのか?
- 一体いくらくらいもらえるのか?
など、年金受給に関して不安に思ってる方も多いのではないでしょうか。
日本経済が回っている限り年金制度はなくならないと厚生労働省も言っていますが、長期的な視点では将来は少子高齢化で受給額が減るということも言われています。
現状の受給額の目安を知ることで対策ができますので、この記事では現状の受給額の目安をお伝えしようと思います。
公的年金の平均受給額
老後の要の年金制度は3階建てと言われており、
- 国民年金(1階部分)
- 厚生年金(2階部分)
- 確定拠出年金や厚生年金基金、年金払い退職給付(3階部分)
で成り立っています。
年金制度やその種類や仕組み、特徴などは以下で詳しく伝えてくれていますのでぜひご覧ください。
▶︎▶︎変わりゆく年金制度、その種類と仕組みや特徴とは
基本的に国民年金は日本に居住の20歳以上は加入が義務付けられており、厚生年金は企業で勤める方が加入する年金制度です。
個人事業主やフリーランスは厚生年金には加入していないので、受給できるのは国民年金になります。
一方で長く企業に勤めている方は国民年金と厚生年金2つの年金を受給できます。
先に結論をお伝えすると、月の国民年金受給額の平均は約5.5万円。厚生年金(第一号)は約14.7万円との概要が出ています。
出典:都道府県別老齢年金受給者数及び平均年金月額 厚生労働省
公的年金(国民年金・厚生年金)合わせて平均20.2万円が年金の平均受給額です。国民年金だけだととても生活できないですね。
必要最低限の老後資金は平均22.1万円。ゆとりある老後資金は平均36.1万円という結果が出ていますので、公的年金だけでは厳しいということがわかります。
出典:「生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度」より
もちろん独身か夫婦か、男女の違いや他年金、健康状態もあるのであくまでも平均ですが、いかに貯蓄が大事かが分かる調査結果ですね。
年金と向き合い
ゆとりある老後資金形成が必要
上記は現状のデータですので、今後少子高齢化が進み現役で働く世代が少なくなってくると、当然受け取れる年金の額は少なくなります。
こちらは厚生労働省も言っていることですので、出来るだけ早いうちから老後の資産形成に取り組む必要があるのです。
少し前に「老後2000万問題」もありましたね。収支で毎月5.5万円の赤字が30年続くと1980万円になるというものです。根拠となる前提は以下の3つ。
- 夫65歳、妻60歳の夫婦で無職の世帯
- 夫95歳、妻90歳になるまで夫婦ともに健在で健康
- 毎月約5.5円が赤字になる
金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書が元になっています。
こちらは持ち家がある前提と、老人ホームや自宅のリフォーム費用、冠婚葬祭等の費用が含まれていないので、世帯によっては毎月貯蓄から切り崩す金額が5.5万円を超えてくるところもあるでしょう。
ゆとりある老後資金の平均総額
ゆとりある老後資金の平均は36.1万円という調査結果が出ていましたね。キリよく35万円で60歳〜90歳の30年間に必要な金額を仮に計算してみましょう。
35万円×12ヶ月=420万円(1年)
420万円×30年=1億2,600万円(30年間)
続いて年金の平均受給額は20.2万円。20万円を30年間受け取る形で仮に計算すると、
20万円×12ヶ月=240万円(1年)
240万円×30年=7,200万円(30年間)
30年間で必要なゆとりある老後資金から年金受給額を引くと、
1億2,600万円ー7,200万円=5,400万円(取り崩し額)
60歳から年金を受け取れる想定で90歳で亡くなった場合、ゆとりある老後生活を送るためには60歳までに自己資金を5,400万円用意しておかなければならない計算になります。
これが毎月30万円の生活費で60歳〜85歳までの25年間、年間の年金受給額を200万円とすると、
老後資金=9,000万円
年金受給=5,000万円
25年で必要な取り崩し額は4,000万円
これでも60歳までに4,000万円の自己資金が必要です。
あくまでも仮で平均的な算出ですが、老後生活は年金だけでは不安が残ります。
現在と未来
共に考えていかなくてはいけない
今を一生懸命生きて、仕事も含めて幸福度が高い生活を送ることも大事ですが、未来への備えをないがしろにして後で困ってはいけません。
反対に未来のことだけを考えて、今がストレスに満ちた生活を送ってても幸福度が高いとは言えませんよね。
大切なことは、今を大切に生きながら老後の人生を見据えた人生トータルでのライフプラン・マネープランを組み立てることです。
もちろん途中でプランが変わることもあります。その時に人生とお金についてしっかりと向き合っていれば修正は十分可能です。
修正は対策があっての技。上記で仮に算出した「7,200万円」や「4,000万円」という数字も、もしかしたら十分かもしれませんし足りないかもしれません。
豊かな暮らしを送るためにも、自分がどれだけの老後資金が必要なのかを概算で出してみて、いざという時のために修正ができるよう、できるだけ早いうちから対策を行っていくことが大切ですね。
まとめ
自分がどれくらいの年金を受け取れるのかの目安を知っておくことはとても大事です。
長期的にみれば受け取れる年金額は少なくなってくると考えられますので、年金だけに頼らない資産作りが老後の生活を左右するのは明白ですね。
何度も言いますが、資産形成はできるだけ早いうちから始めましょう。後から始めようと思っても時間を味方にできず、考えていた資産額を作れなくなってしまう可能性があります。
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それでは。
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